低血糖気味

先週日曜日のイベント、拘束時間が長すぎる。
楽しいイベントで「拘束」という言葉を使うのは、なかなかないだろう。
どんなに面白い映画であっても、途中で時計を見てしまう、と有吉さんが昔テレビで話されていた。その気持ちはとても分かる。私もそのタイプです。

おかげで空腹時間が長くなり、ファミレスに着いた時は既に低血糖気味。その上、メニューやセットのシステムが分かりにくい。イライラ、イライラ。
やっと注文できたのに、しばらく経ったら、セットの中の一品が売り切れてしまって、別のメニューをお選びくださいとあっさり言われた。機嫌がさらに悪くなる。

再度注文して数分経った後、「売り切れた料理、どうやら最後にもう一つだけ残ってたみたいで、もしよかったら最初に注文したメニューにしますか?」と店員から。
「それでお願いします。」と言ってからすぐ後悔した。なんだかモヤモヤする。だってもうそれの気分じゃないから、こっちは。
「やっぱ新しく注文したものでお願いします。」と直ちに前言撤回。

その余計なくだりでさらにイライラが増す。
低血糖気味でだけで、人ってこんなにも不機嫌になるんだね。
そう、きっと低血糖が悪い。

この一連のやりとりは、すべて責任者っぽい男性の方が対応してくれた。にこにこと常に笑顔で愛想のいいほうではないが、冷静沈着で観察力のある人だ、とは思った。
私の機嫌の悪さを察知した上で、適切な提案をしてくれたり、こちらの動向をきちんと把握している。

私も別に怒ったりしたわけではない。ただ無表情で口調が冷たかっただけ。それでも心の中申し訳ないと思っている。
あなたは悪くない、ごめんなさい、私がもう少し我慢すればよかった、でも生理現象なので仕方がない。低血糖が悪い。

その後、貪るように料理を食べ、少しだけ回復できた。それでも調子はすぐ良くならない。

お会計は他の女性店員が対応してくれた。
先ほどは低血糖気味で機嫌が悪く、態度が良くなったことについて謝りたい、ごめんなさいとその男性に伝えてほしい、とお願いして去ろうとした。
去り際にその男性がまた駆けつけてきて、状況をお伺いに来たようだ。恐らくはクレーム対応のつもりで来ていたでしょう。
やっぱちゃんとこっちの様子を観察してくれている。その危機管理能力に拍手したい。
仕事ができる人だ。低血糖を理由に人に冷たくしてしまう身として頭が上がらない。

正直、謝るかどうかで迷った。
暴言も吐いてなければ、怒ってもいない。ただ態度が冷たかっただけ。こんなレベルのことで謝られても、向こうはむしろ良い気分しないのでは?と思う。
謝りたいという気持ち、自分勝手で自己満足だけの行為だと思っているから。
そう、自己満足。私は安心したい。でも、私の冷たかった態度で相手の気分を害するのも不本意だ。労働はただでさえ苦痛なのに、それ以上加担したくない。
という具合に、折衷して、他人の口を借りるという方法を選んだ。

彼がその伝言で気分が晴れたかどうか、そもそも彼が私の冷たかった態度を気にしていたかどうか、私は知る由もない。
私はすっきりした。それだけ。
自分のことしか考えてないの。それこそ本当にごめんなさい。